画家ヴィクトル・ヴァスネツォフ。今回は、生い立ちや絵の特徴をまとめてみました。それではいってみましょう。
ヴィクトル・ヴァスネツォフの生い立ちとは?
最近になって、ロシアの画家ヴィクトル・ヴァスネツォフという名前を知りました。あまり聞き慣れない名前だったので気になって少し調べてみたところ、19世紀から20世紀初頭にかけて活動した、ちょっと不思議で幻想的な絵を描いた人物でした。
ヴァスネツォフは1848年、ロシアの小さな村に生まれました。なんとお父さんは聖職者だったそうで、彼自身も最初は神学校に進学したとか。
でも、勉強の傍らで絵を描くことが好きだったようで、次第にそっちの道に進むことを決意したみたいです。最終的にはサンクトペテルブルクの美術アカデミーに入り、絵の道を本格的に歩み始めました。
この時代のロシアでは、写実的な絵や歴史画が主流だったみたいなんですが、ヴァスネツォフはそうした伝統的な流れとはちょっと違う方向に興味があったようです。彼が描きたかったのは、もっと夢の中みたいな世界。
民話や伝説の中に生きる人々、神秘的な森や魔法のような風景……。なんだか、子どもの頃に読んだ絵本の挿絵を思い出させるような、不思議で幻想的な世界を描きたかったんだろうなぁと思います。
ヴィクトル・ヴァスネツォフの絵とは?
初めて彼の作品を見たのはネット上で見つけた「バーバ・ヤガーの小屋」という絵でした。ロシアの昔話に出てくる魔女が住んでいるという伝説の小屋が、まるで生きているかのように描かれていて、思わず見入ってしまいました。
小屋が鶏の足の上に立っているんですよ。なんというか、怖いようでちょっと笑えて、でもやっぱり怖い。そんな相反する感情が同時にわいてくるような、不思議な感覚になりました。
他にも「アリョーンシュカ」や「三人の英雄(ボガティル)」といった作品は、見る人の心を引き込む力を持っていると思います。「アリョーンシュカ」は、池のそばに座る少女の孤独な姿が印象的で、見ていると何だか切なくなってきます。
逆に「三人の英雄」は、勇ましい騎士たちがずらりと並んでいて、まるで彼らが今にも語りかけてくるような迫力があります。
ヴィクトル・ヴァスネツォフの絵の特徴とは?
ヴァスネツォフの絵の最大の特徴は、その物語性だと思います。一枚の絵に、まるで一冊の本が詰まっているような感じ。見る人が自由に想像できる余白があって、それがまた魅力になっているんです。
例えば森の中の風景を描いた作品にしても、ただの風景ではなく、どこかに何かが潜んでいそうな気配がある。遠くの空に飛んでいく鳥が、実は何かの使いだったりして……なんて、勝手にストーリーを考えたくなるんですよね。
色使いも独特で、どこかくすんだような落ち着いたトーンが多いのに、まるで光が差し込んでくるような明るさも感じられるんです。特に空や水の表現が印象的で、冷たいはずの色なのにどこか温かく感じるのが不思議です。
そして、人物の描き方もとても魅力的です。英雄や魔法使い、村の娘や兵士など、どの人物もどこかで見たことがあるような、でもやっぱり空想の中にしかいないような雰囲気を持っています。
実在感と幻想性が混じり合っているというか、現実と空想のあいだをふわふわ漂っているような存在に見えるんです。
最後に
ヴィクトル・ヴァスネツォフの作品は、ただ「美しい」だけじゃない、「何かを語りかけてくる」絵だと思います。見る人それぞれが、そこに自分だけの物語を見出せるような、そんな余白があるからこそ、時代を超えて多くの人を魅了しているんじゃないでしょうか。
私は絵の専門家でもなければ、アートの知識が深いわけでもありませんが、それでもヴァスネツォフの絵には心を惹かれました。子どもの頃に戻ったような気持ちで、ワクワクしながら彼の絵を眺める時間は、とても贅沢なひとときです。
もしまだ彼の作品を見たことがない人がいたら、ぜひ「バーバ・ヤガー」や「三人の英雄」などを検索してみてください。そこにはきっと、あなたの心をくすぐる何かが潜んでいるはずです。
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