画家ヨハネス・イッテン!生い立ちや絵の特徴を書いてみた。

い行

 
 
画家ヨハネス・イッテン。今回は、生い立ちや絵の特徴をまとめてみました。それではいってみましょう。

 

 

ヨハネス・イッテンの生い立ちとは?

 
ヨハネス・イッテンという名前を初めて聞いた時、正直私は「どこの画家?」と思ってしまいました。でも調べてみると、なんとバウハウスの初期メンバーであり、美術教育に大きな影響を与えたすごい人物だったんです。

1888年、スイスのスュルゼーという小さな町に生まれたイッテンは、若い頃から色や形に対する鋭い感性を持っていたそうです。
 
 
彼は最初は小学校の教師だったのですが、その後ベルンで美術を学び、さらにミュンヘンで本格的な芸術の世界に足を踏み入れました。

印象に残ったのは、当時の彼が自然や精神世界に対してものすごく敏感だったこと。東洋哲学や神秘主義に深く傾倒していたという記録もあります。
 
 
そして、1919年にはヴァルター・グロピウスによって設立された「バウハウス」の初期の教員として招かれ、そこでも色彩教育に大きく貢献しました。生徒たちに感覚と思考のバランスを教え、「アートは人間の内面から生まれるべきだ」と説いたそうです。

スイス人らしい冷静さと、芸術家らしい情熱が入り混じった、不思議な魅力の持ち主だったのだろうなと思います。

 

ヨハネス・イッテンの絵とは?

 

ヨハネス・イッテンの絵を一言で表すならば、それは「色の秩序」だと私は感じました。彼の作品を初めて目にしたとき、何とも言えない調和とリズムがそこに漂っていて、不思議と心が落ち着くのです。


 
 
幾何学的な形がキャンバスの上で整然と並び、まるで静かに音楽が流れているような印象さえ受けました。
 
 
例えば、代表作のひとつ「色彩の環」は、ただの色見本ではありません。そこには、光と影、暖かさと冷たさ、動と静といった相反する要素が、絶妙なバランスで同居しています。

円形に配置された色が、目を追うごとに変化しながらも、どこかで調和している…それがとても不思議なんです。まるで、宇宙の法則を視覚化したような感じ。
 
 
また、彼の抽象画は、宗教画のような神聖さを感じさせる作品もあります。単純な三角形や円を組み合わせているだけなのに、なぜか内側から精神が洗われるような気分になるのです。

多くの画家が「感情」を前面に出すのに対し、イッテンの絵はどこか「精神性」に重きを置いているように見えます。

 

ヨハネス・イッテンの絵の特徴とは?

 
ヨハネス・イッテンの絵の最大の特徴は、やはりその「色彩理論」と「精神性の融合」だと思います。彼は単に美しい色を並べるのではなく、色が人間の感情や心理にどう影響を与えるかを徹底的に探究しました。

赤は活動的、青は冷静、黄色は喜び…というように、色を「感情の言葉」として捉えていたのです。
 
 
また、彼は色の組み合わせにおいて、独自の「対照の理論」を使っていました。これは、明と暗、暖と寒、補色のコントラストなどを使い、視覚的な緊張感と調和を同時に生み出すというもの。これが、彼の絵に「動かないのに動いている」ような錯覚を与えているのだと私は思います。

形についても、イッテンは単なるデザインではなく、形そのものにエネルギーを見出そうとしていたように感じます。

三角形は上昇、円は循環、四角は安定…といった象徴的な意味を与え、それぞれを意図的に配置していました。そのため、作品を見ると、どこか宗教画のような深い意味や儀式性を感じさせるのです。
 
 
そして何よりも印象的だったのは、彼の作品が「教育」の延長にあること。彼は芸術をただの表現ではなく、人を目覚めさせる手段と考えていたようです。だからこそ、彼の色は単なる視覚的な美しさを超えて、観る人の内面にまで訴えかけてくるのではないでしょうか。

 

最後に

 

ヨハネス・イッテンの絵を観ることは、単なるアート鑑賞ではなく、自分の内面と対話する時間のように感じます。色と形というシンプルな要素の中に、宇宙の法則や人間の精神が凝縮されている…そんな深い世界を、ぜひ多くの人に味わってほしいと思います。

 
 

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