風水や縁起物に少しでも関心のある方なら、一度は見かけたことがあるかもしれない「寿老人(じゅろうじん)」の姿。長い白髭に杖、そして不老長寿を象徴する鹿や桃を従えて、やさしく微笑むその表情には、何とも言えない温かさがありますよね。
私は数年前に、ある民芸品市で小さな寿老人の絵に出会い、なぜか心を惹かれて購入しました。何気なく部屋に飾ってみたのですが、それ以降、家の空気がどこか柔らかくなったような気がしてなりません。
今回は、そんな「寿老人の絵」について、風水の観点からどのような意味を持つのか、そして飾るのに適した場所や方角はどこなのかを、私なりの視点でじっくりと綴ってみたいと思います。
決して専門家ではありませんが、実際に生活の中に取り入れて感じたことや、調べて得た知識をもとに、少しでも皆さんのお役に立てたらうれしいです。
寿老人の風水的な意味とは?
寿老人は、七福神のひとりとして日本全国で親しまれていますが、その起源は中国の道教に登場する南極老人星(なんきょくろうじんせい)といわれています。彼は長寿の神様として信仰され、とくに健康・長寿・家内安全をもたらす存在として古くから愛されてきました。
風水においては、寿老人は「健康運」と「生命力の保護」に深く関わる存在とされており、特に家族の健康、老後の安泰、長寿への願いが強いご家庭には非常に縁起が良いとされています。
絵や像を飾ることで、その場に清浄な気が流れ、病気や災いを遠ざけてくれるという言い伝えもあるのです。
また、寿老人は鹿と共に描かれることが多く、鹿は中国では「禄(ろく)」と音が似ていることから、「財運」や「地位の向上」も意味するようになりました。
つまり、寿老人の絵には「健康運」「長寿運」「財運」の三つを呼び込む力があるとされ、まさに風水的にも万能な存在といえるでしょう。
寿老人の絵の飾る場所とは?
では、そのような寿老人の絵を、家のどこに飾れば良いのでしょうか。風水では「気の流れ」と「方位」が非常に大切とされます。私が実際に飾ってみて、特に効果を感じた場所をご紹介します。
まず、もっとも基本的な場所は「東」または「東南」の方角です。東は「健康」や「若さ」を司る方位であり、朝日の差し込むこの方角に寿老人の絵を飾ることで、毎日の活力を引き出し、健康運を高めるとされています。
東南は「家族運」「人間関係」を司る場所でもあり、穏やかな家庭を築きたい方には最適です。
次におすすめしたいのは「リビングルーム」。家族が集まり、日々の会話が生まれるこの空間に寿老人の絵があることで、自然と会話が穏やかになり、健康を意識する機会も増える気がします。
また、寝室に飾るのも良いとされています。寝ている間に体が気の影響を受けやすいため、心と体の回復を助ける意味でも、寿老人はぴったりです。
一方で、風水では「トイレ」「バスルーム」「キッチン」など、水の多い場所には神仏を表す絵や像は飾らないほうが良いとされます。寿老人の絵も例外ではなく、水場に飾るとエネルギーが乱れやすくなるといわれています。ご注意を。
寿老人の解説
寿老人の絵には様々なバリエーションがあります。筆で描かれた水墨画風のもの、カラフルな日本画、あるいは現代アートのようにデフォルメされたポップなものまで、実に多彩です。
どれを選ぶかはご自身の直感が大切ですが、やはり顔の表情が穏やかで、見るだけで心が和むようなものがおすすめです。
また、絵のサイズも重要な要素です。あまりに小さすぎると気の流れに影響しづらいとされるため、できればA4サイズ以上のものが理想的です。
私が持っているのは30センチ四方の額入りの絵で、壁にかけたときも存在感がありながら主張しすぎず、部屋の雰囲気に自然となじんでくれます。
そしてもう一つ、飾る際に大切なのが「清潔さ」と「感謝の心」。どんなに素晴らしい絵でも、ほこりをかぶったまま放置していては、せっかくの運気も台無しです。
私は毎週末、寿老人の絵の前に手を合わせて「今日もありがとう」と一言声をかけています。信仰というよりも、感謝の習慣を持つことで、自分自身の心も穏やかになっているのを感じます。
最後に
寿老人の絵を部屋に飾ることで、私は日々の生活の中に小さな安心感を得られるようになりました。それが直接、健康や運気の向上に結びついているかどうかは正直なところわかりません。
でも、絵を見て心が和み、感謝の気持ちを忘れずに過ごすことで、少しずつ日常が変わっていくのを感じています。
風水は、決して魔法のようにすぐ効果が現れるものではありません。でも、環境を整え、自分の心の持ちようを見直すための良いきっかけになります。もし今、健康運や家族の幸せについて何か気になることがある方がいらっしゃったら、ぜひ寿老人の絵をお部屋に取り入れてみてください。
心と空間が整えば、きっと日々の暮らしにも、じんわりと優しい変化が訪れるはずです。私の小さな体験が、誰かの参考になれば幸いです。
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